事故物件のリフォーム費用

 

所有する物件が事故物件となってしまった場合、どのように対応すべきか迷う方はたくさんいるのではないでしょうか。とくに、事故物のリフォームする場合の費用について心配事は絶えないでしょう。

本記事では、事故物件のリフォームにかかる費用を相場について紹介いたします。さらにリフォームを依頼する際にするべきことや、業者選びのポイントもチェックしていきましょう。

事故物件に該当するケースとは

事故物件とは、主に過去に事件や事故などで人が亡くなった物件を指します。

一般的に、事故物件は「殺人事件や自殺、孤独死が起きた物件」というイメージがあるかもしれません。しかし、事故物件に含まれるのは人が亡くなった物件以外にもあり、たとえば近隣に指定暴力団組織の拠点や、お墓が立地しているケースも事故物件とみなされます。

さらに、過去に水害や火災があった、火葬場やゴミ処理施設などが近隣にあるといった理由でも、事故物件に該当する場合があるのです。

人が亡くなった事故物件は心理的瑕疵物件、近隣に嫌悪されるような条件がある事故物件は物理的瑕疵物件と呼ばれています。また物理的瑕疵物件には、雨漏りやシロアリ被害などの建物の欠陥も含まれます。

事故物件のリフォームにかかる費用の相場

事故物件をリフォームする場合、ある程度の費用がかかります。
ここでは、主に心理的瑕疵にあたる事故物件のリフォームについて紹介しますが、相場はリフォームする箇所によって異なります。

そこで内装、そして水回りのリフォームに分けて、それぞれの相場を見ていきましょう。

内装リフォーム

血液・体液が壁や床についてしまっているケースは、事故物件では珍しくありません。染み付いた血液や体液を取り去るには、クロスやフローリングの全面的な張り替えが必要です。

相場は1㎡あたりで考えると、クロスの張り替えは約1,000〜2,000円、フローリングの張り替えは既存のフローリングの撤去費用を含めて約10,000〜15,000円程度となっています。

フローリングは無垢材フローリングか複合フローリングか、全面張替えか上部のみか、などの条件よって価格が異なります。

クッションフロアであれば、1㎡の張り替えは約2,000〜4,500円となるでしょう。

また、畳の張り替えは畳の素材・グレードによって大きく価格が異なり、1畳あたり約8,000〜20,000円程度が目安となります。

トイレや浴室など水回りのリフォーム

トイレをリフォームする際に、費用に影響を与える度合いが高いのが便器です。

最新のタンクレストイレに変えるのは便器代だけで50万円以上かかることもありますが、型落ちの様式トイレであれば30,000~20万円(グレードにより異なる)程度となります。

トイレのクロス張り替えは面積が少ないため25,000~45,000円程度で収まることが多く、床材の張り替えも同様の理由で1~60,000円程度となっています。

便器や内装のリフォームに工事費を合わせると、安く抑えても約20〜30万円となります。さらに、水回りのリフォームでは、廃材の処分にかかる費用が別途かかる場合があるので注意しましょう。

浴室リフォームでは、ユニットバスをまるごと入れ替える場合、工事費込みでおよそ50〜150万円となります。在来工法の浴室からユニットバスに変更する場合には、少し価格が上がりおよそ60~150万円がかかります。

事故物件のリフォームを依頼する際に行うべきこと

事故物件は「リフォームを依頼すればそれでOK」と考えられがちですが、リフォームを依頼するときにするべきことがあります。依頼する際のマナーやポイントを把握しておきましょう。

特殊清掃を行う

事故物件のリフォームを実施する前には、特殊清掃が必要です。

特殊清掃は、事故物件のリフォーム前に済ませておく必要があることは覚えておきましょう。事故物件は、事件や事故があった場所に血液や体液などが染み付いているケースがほとんどです。

リフォーム業者の役割は部屋の修繕で、特殊清掃の業務は含まれていません。そのため、リフォームの前に特殊清掃にて、スムーズに物件を原状回復できるようにするのが大切です。

特殊清掃は血液や体液をきれいに取り去ってくれるため、とくに遺体の発見が遅れたときには必須といえます。

事故物件であることを伝える

業者に依頼する際は、事故物件であることをきちんと伝えるようにしましょう。

事実を隠したまま依頼すると、業者とのトラブルにつながりかねません。最悪の場合は契約違反として責任を問われる恐れもあるでしょう。

また、特殊清掃が済んだ後だとしても、必ず事実を伝えるようにしてください。うまく隠せた場合でも、近隣から住人から事故物件であることを業者が知ることもあります。リフォーム業者には、正直に事実を伝えたうえで依頼するようにしましょう。

リフォーム業者選びのポイント

事故物件のリフォームしてくれる業者を選ぶときにはポイントがあります。

4つのポイントを紹介しますので、よりよい業者選びができるように参考として役立ててください。

事故物件を引き受けてくれる業者かを確認

リフォーム業者を依頼するときは、事故物件を引き受けてくれるかどうかを確認しましょう。

ポイントは、はじめに事故物件の事実を伝えることです。確認作業すると、事故物件であることを正直に伝えたことにもなります。

しかし、業者のなかには事故物件を理由に、リフォームを断るところもあるのは事実です。相談時に特殊清掃は完了している旨を伝えることで安心してもらえる場合もあるので、早めに伝えるとよいでしょう。

事故物件の痕跡がほとんどないとわかれば、依頼を引き受けてくれる業者が見つかりやすくなるはずです。

実績が豊富かを確認

実績があるかどうかも、リフォーム業者選びのポイントになります。実績はホームページや口コミでも調べられるケースもありますが、直接電話やメールで問い合わせてみてもよいでしょう。

リフォーム後の仕上がりも想像しやすいので、過去におけるリフォームの施工事例も掲載されていればチェックしてみてください。リフォーム業者のなかには、事故物件の実績が豊富なところもあります。

実績のある業者の場合、遺品整理や特殊清掃も担ってくれるところもあるのです。リフォーム前の作業にかかる手間が省けるため、とてもラクに手続きを進められるでしょう。

費用の内訳を明示してくれるかを確認

リフォーム業者に依頼する場合は、費用の内訳を明示してくれるかをチェックしましょう。

リフォームでトラブルになりやすい事柄は、追加工事によって見積もりよりも費用が跳ね上がるケースです。

トラブルの原因には業者が現場を確認せずに見積もりし、最終的な費用が当初と大きく異なってしまうことが挙げられます。トラブルを避けるためにも、現場を確認したうえで見積もりを提示してくれる業者を選びましょう。

また、見積もりには、事故の状況や築年数に応じて必要な工事の提案、そして費用の内訳を伝えてくれる業者を選んでください。

相見積もりを了承してくれるかを確認

リフォーム費用の負担をできるだけ抑えるためには、1社のみのではなく複数業者からの見積もりをもらうことが大切です。

相場を知ったうえで費用を比較検討できるため、値引き交渉もうまくいきやすくなります。さらに、相見積もりをすることで割高な費用を請求されることも防げるでしょう。

相見積もりをする際は、業者に依頼する際に相見積もりをしてよいかどうかを必ず確認してください。相見積もりは業者から了承された場合に実施するようにしましょう。

まとめ

事故物件においてリフォームの相場は、場所によっても大きく異なります。内装でいえば、選ぶ素材によっても相場は全く異なるため、予算は余裕をもって用意したほうがよいかもしれません。

また、あらかじめ特殊清掃を実施しておくことは、事故物件のリフォームする際のマナーです。特殊清掃をすればリフォームを引き受けてくれる業者も増えるでしょう。

しかし「リフォーム業者選びで難航するのはイヤだ」「すでに断られてしまった」といった場合には、訳あり物件の取り扱い経験が豊富にあるアウトレット不動産にご相談ください。

アウトレット不動産は、事故物件や特殊物件の取り扱いを専門とする物件買い取り専門業者です。
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の物件であれば、どんな訳あり物件でも取り扱います。

事故物件の売却にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。